医師がクリニックを開業するには「新規開業」と「継承開業」の2つの選択肢があります。この記事では、この2つの開業形式について解説していきます。
医師がクリニック開業にあたり考えるべきこと
クリニックを開業の際、様々なことを考え、決めていかなければいけませんが、その一つに開業形態があります。それぞれに特徴やメリット、デメリットがあるため、どちらがいいと決められるわけではありません。また都市部か地方かによっても、様々な条件が変わってきます。
自分がどのようなクリニックをやりたいのかはもちろん、経営者としてどのようにマネタイズしていくか、資金はどうするのかなどイメージを持っておくことも重要です。
ここでは新規開業と継承開業について解説します。
新規開業
新規開業はその名称の通り、ゼロベースで新しくクリニックを開業する方法です。開業する立地や内装、医療設備、診療方針まで全て自分で準備するので、理想を100%反映することができます。
メリット
- 全てゼロベースで設計できる
- エリアを自由に選ぶことができる
デメリット
- 初期費用が高額になる
- 患者数が定着するまで時間がかかる
- 軌道に乗るまで経営が大変
継承開業
継承事業はすでに存在するクリニックを譲り受けて開業する方法です。経営や資産、スタッフ、患者などを引き継いで開業できるので、新規開業よりも初期費用の圧縮や開業準備の短縮などが期待できます。
メリット
- 初期費用を抑えられる
- 開業準備の労力や時間を圧縮できる
- 既存患者や認知度を引き継ぐことができる
- 業務に慣れたスタッフがいる
デメリット
- 引き継ぎ期間が必要
- 業務オペレーションを変えにくい
- 患者離れの可能性
新規開業と継承開業の比較
新規開業と継承開業での違いを各項目ごとにまとめました。
※記載情報はあくまでも参考目安です。条件によって前後することもあります
| 比較項目 | 新規開業 | 継承開業 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 5,000万円〜2億程度 | 2,000万円〜5,000万円程度 |
| 開業準備期間 | 1年〜2年程度 | 6ヶ月〜1年程度 |
| 通気黒字化までの期間 | 2〜3年程度 | 3ヶ月〜6ヶ月程度 |
| 経営基盤 | なし | スタッフ・業務オペレーション・設備など |
| 患者基盤 | なし | あり |
| 診療方針 | 自由な設計が可能 | 前院長の方針と調整が必要 |
自分にあった開業方法を選択しよう
新規開業、継承開業ともにメリットとデメリットがあります。大切なのは自分自身が開業するのであれば、どちらが現実的であるのかを考えることです。理想のクリニックを作るために奔走する一方で、経営では現実をしっかり見つめ、地に足着いた運営をしていかなければいけません。ここでは、それぞれ開業形態がどんな人にあっているのかをまとめました。
新規開業に向いている医師
- 自分の理念や治療方針を100%反映したい人
- 立地やターゲットに強いこだわりがある人
- 最新の医療機器を自由に導入したい人
- 資金力がある人
- リスク許容度が高い人
継承開業に向いている医師
- 初期費用をできるだけおさえたい
- できるだけ早く開業して経営を安定させたい
- 働きながら開業準備を進めたい
- 既存のスタッフや地域医療を尊重できる
最後に
クリニックを開業したあとには、長くその地で経営もしていかなければいけません。患者に向き合いながら、スタッフの生活を守るためにも日々気にしなければいけないポイントはさまざま。売上や人事など、クリニック経営には医療知識以外の要素も必要となります。
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